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さくらのレンタルサーバで不正ログイン。自分は対象?今すぐ確認する3か所と対処法

さくらインターネットが2026年8月17日、「さくらのレンタルサーバ」への不正アクセスを発表しました。不正ログインが判明したのは583アカウント。対象者には個別メールが届きます。自分が対象かの見分け方、サーバの中で見るべき3か所、パスワードの変え方、いま止まっている機能をまとめます。

ニュース2026年8月17日公開 本日更新
目次
この記事のポイント

さくらインターネットが2026年8月17日、「さくらのレンタルサーバ」への不正アクセスを発表しました。不正ログインが判明したのは583アカウント。対象者には個別メールが届きます。自分が対象かの見分け方、サーバの中で見るべき3か所、パスワードの変え方、いま止まっている機能をまとめます。

さくらインターネットが2026年8月17日、「さくらのレンタルサーバ」の一部の利用者環境に第三者が不正アクセスしていたと発表しました。不正ログインが判明したのは583アカウントです。

対象になった人には、登録しているメールアドレス宛にさくらから個別に連絡が届きます。つまり、連絡が来ていなければ、現時点で「不正ログインが判明した583件」には入っていないということです。ただし調査は続いていて、対象範囲はまだ確定していません。

この記事では、自分が対象かどうかの見分け方、サーバの中で今すぐ見るべき3か所、パスワードを変えるべきかどうかを先にまとめます。そのあとで、何が起きたのかを整理します。内容はすべて8月17日に公開されたさくらの発表にもとづくもので、この記事も同日に確認して書いています

自分は対象なのか

判断材料は「さくらから個別のメールが届いているかどうか」の一点です。さくらは発表のなかで、影響を受けた可能性のある利用者に対して、登録メールアドレス宛に個別の案内を出し始めたと書いています。コントロールパネルを開いて自分で調べる方法は用意されていません。

ここで問題になるのが、この件に便乗した偽メールです。事件が公になった直後は、公式を装って「至急パスワードを再設定してください」とリンクを踏ませる手口が出てきます。さくら自身も発表で注意を呼びかけています。

「当社から、パスワード、認証情報、クレジットカード情報等をメールや電話でお伺いすることはありません。」(さくらインターネットの発表より)

見分け方は単純で、メールに書かれたリンクを踏まないことです。心当たりのある通知が届いたら、メールは開くだけにして、ブラウザのブックマークか、自分で打った secure.sakura.ad.jp から会員メニューに入り直して確認する。これで偽メールは全部空振りします。

さくらのレンタルサーバ サーバーコントロールパネルのログイン画面
サーバーコントロールパネルのログイン画面。赤枠と注記は本記事による

通知が来ていなくても見ておく3か所

さくらが利用者全員に呼びかけている確認は3つです。いずれも「他人が入った跡が残っていないか」を探すもので、レンタルサーバを借りている人なら自分でできます。

見る場所何を探すか
サーバの中のファイル
FTP / SSH / ファイルマネージャー
身に覚えのないファイル、更新日時が自分の作業日と合わないファイル。www の下に見覚えのない .php が増えていないか
管理者アカウントの一覧
WordPress などの管理画面
自分が作った覚えのない管理者ユーザーが増えていないか。サイトやアプリの設定が勝手に変わっていないか
ログインとメール送信の履歴
コントロールパネル
心当たりのない時刻・場所からのログイン、自分が出した覚えのないメールの送信記録

3つ目の「身に覚えのないメール送信」は、地味ですがいちばん実害が出やすいところです。乗っ取られたレンタルサーバは迷惑メールの発射台として使われることが多く、気づくのが遅れると自分のドメインが送信拒否リストに載ります。そうなると、事件が片づいたあとも普通のメールが相手に届かなくなります。

不審なものが見つかった場合、さくらは不正ファイル設置が確認された場合の対応と復旧手順という文書を用意しています。不審なファイルだけを消すのではなく、www の中身を全部消して作り直す手順です。侵入した側が再び入るための裏口を別の場所に仕込んでいることがあるので、消し残しを避ける作りになっています。作業の前にバックアップを取ってください。

パスワードは変えるべきか

さくらは、8月17日時点で利用者全員にパスワード変更を求めてはいません。発表では「パスワード変更その他お客さまによる追加対応が必要な事項が判明した場合は、対象となるお客さまへ個別にご案内するとともに、当社ウェブサイトでもお知らせする」という書き方になっています。攻撃に使われた可能性のある認証情報は、さくら側ですでに失効させています。

とはいえ攻撃者が利用者のアカウント領域に到達していたと会社自身が認めている以上、自分の判断で変えておくのは合理的です。ここで引っかかるのが、さくらのレンタルサーバはパスワードが1種類ではないという点です。「パスワードを変えた」と思っても、別のパスワードがそのままになっていることがあります。

種類これで入る場所変える場所
会員メニューのパスワード
会員ID(英字3文字+数字5桁)とセット
契約内容・請求・登録情報会員メニュー
サーバパスワード
初期ドメイン名とセット
サーバコントロールパネル、FTP、SSH。サイトの中身を触れるのはこれコントロールパネル右上の初期ドメイン →「サーバーパスワード変更」
メールアドレスのパスワードメールの送受信、ウェブメールコントロールパネルのメール設定(アドレスごと)

優先順位をつけるなら、サーバパスワードが最初です。サイトのファイルを書き換えられるのはこれで、改ざんや裏口の設置に直結します。メールアドレスのパスワードは数が多くて手間ですが、迷惑メールの踏み台にされるのはこちらなので、放置しないほうがいいです。

現在のパスワードが分からない場合は変更ではなく再発行になります。手順はサーバーパスワードの変更・再発行をしたいにまとまっています。

そして、パスワードを変えるのと同じ画面に「2段階認証設定」があります。まだ入れていないなら、この機会に有効にしておくのがいちばん効きます。パスワードが漏れても、それだけでは入れなくなるからです。今回のように、自分では管理しきれない場所から情報が出ていく事故に対して、利用者側で打てる数少ない手です。

コントロールパネルでサーバーパスワード変更と2段階認証設定がある位置
さくらのサポート情報より。赤枠と注記は本記事による

いま使えない機能がある

封じ込めのため、さくらはさくらのレンタルサーバの一部機能を止めています。障害ではなく意図的な制限なので、待っても直りません。

  • データベースのアップグレード機能
  • プラン変更
  • 移行ツール

この3つを今日やろうとしていた人は、操作できなくても自分の設定ミスではありません。解除の時期は発表されていないので、急ぎならサポートに相談することになります。

一方で、さくらのVPS、さくらのクラウド、さくらの専用サーバ PHY、高火力 PHY への影響は現時点で確認されていないとされています。同じ会社のサービスでも、今回の話はレンタルサーバに限られています。

何が起きたのか。利用者の落ち度ではない

さくらインターネットの公式発表の該当部分。583アカウントと影響範囲に赤枠
さくらインターネットの発表(2026年8月17日)。赤枠と注記は本記事による

時系列はこうです。2026年8月9日(日)、さくらが自社の管理するサーバ環境で異常を検知して調査を始めました。その結果、第三者が「さくらの管理環境を経由して」利用者の環境へ入り込んでいたことが分かりました。発表はその8日後の8月17日です。

この「管理環境を経由して」という一文が今回いちばん重い部分です。利用者がパスワードを使い回したとか、古いWordPressを放置したとか、そういう入られ方ではありません。サーバを貸している側の内部を通って、借りている側の区画に入られています。利用者側でどれだけ気をつけていても防げなかった、ということになります。

確認されている被害はこうです。一部のサーバにマルウェア(勝手に動く不正なプログラム)が設置されていました。これはすでに除去されています。また、攻撃者が「通信の秘密に該当する情報」にアクセスできる状態だったと会社が認めています。電気通信事業者が使う言い方で、平たく言えばメールの中身や、誰といつやり取りしたかの記録を指します。個人データの漏えいより一段重い扱いを受ける情報です。

閲覧・取得された可能性があるとされているのは、「顧客領域内に保存された情報」と「利用者識別子」の2つです。前者は要するに自分がサーバに置いていたファイルの中身すべてで、サイトのデータもデータベースの中身も入ります。後者について、さくらは具体的に何を指すかを説明していません。利用者を見分けるための符号のことだと読めますが、会員IDなのかアカウント名なのか、この発表からは特定できません

なお、サイトを書き換えられたという被害の申告は、8月17日時点では届いていないとされています。ただしこれは「改ざんがなかった」ではなく「申告が来ていない」です。気づいていないだけの人がいる可能性は残ります。前の章の3か所を自分で見る意味はそこにあります。

続報の追い方

侵入経路も、いつから入られていたのかも、影響範囲も、まだ調査中です。さくらは外部の専門機関と組んでフォレンジック調査(侵入の痕跡をログや残ったファイルから復元する調査)を進めていて、総務省と個人情報保護委員会への報告も済ませたとしています。583という数字は最終値ではなく、途中経過です

追いかける先は2つです。会社としての公表はさくらインターネットのニュースリリース、サービス側の告知はサービスのお知らせに出ます。自分が対象かどうかの個別連絡は、そこではなく登録メールアドレスに届きます。

問い合わせ先はさくらインターネット カスタマーセンター(support@sakura.ad.jpです。問い合わせるときは会員IDを添えるよう案内されています。会員IDは英字3文字+数字5桁で、契約時のメールか会員メニューで確認できます。

よくある質問

メールが来ていなければ安心していいですか

現時点で不正ログインが判明した583アカウントには入っていない、ということまでは言えます。ただし影響範囲は調査中で、対象が増える可能性があります。連絡が来ていなくても、サーバの中の3か所は一度見ておくほうが確実です。

クレジットカード情報は漏れましたか

8月17日の発表に、カード情報が漏えいした可能性があるという記載はありません。漏えいの可能性があるとされているのは「顧客領域内に保存された情報」と「利用者識別子」です。ただし自分でサーバ上にカード情報を保存していた場合は、それは前者に含まれます。

さくらのVPSやクラウドも危ないですか

さくらのVPS、さくらのクラウド、さくらの専用サーバ PHY、高火力 PHY については、現時点で影響は確認されていないと発表されています。その他のサービスについても必要に応じて確認を進めているとされているので、断定はされていません。

プラン変更ができないのですが、私のアカウントの問題ですか

違います。プラン変更、データベースのアップグレード、移行ツールは、封じ込め対応としてさくらが意図的に止めています。解除の時期は発表されていません。

サーバを解約して別の会社に移すべきですか

今回に限れば、移行ツールが止まっているので急いで動かすこと自体ができません。加えて、侵入経路も期間もまだ分かっていない段階です。中身を持ち出して別の場所で立ち上げ直す判断は、調査結果と再発防止策の公表を待ってからでも遅くありません。まずは自分のサーバに跡が残っていないかの確認が先です。

「至急パスワードを再設定してください」というメールが来ました

リンクは踏まないでください。さくらは、パスワードや認証情報、クレジットカード情報をメールや電話で聞くことはないと明言しています。確認は、自分でブラウザに secure.sakura.ad.jp と打つかブックマークから会員メニューに入って行ってください。

参照元

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堀川 慎

Backend Engineer / AWS / Django / Go