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ChatGPTの広告、日本は2026年6月開始|料金・対象プラン・回答への影響

OpenAIがChatGPTに広告を導入。CPM60ドルの強気設定だが広告主の予算消化に課題。Anthropicは「Claudeには広告を入れない」と対抗。日本への展開はまだだが時間の問題か。

まとめ2026年3月22日公開最終更新 2026年8月18日
目次
この記事のポイント

OpenAIがChatGPTに広告を導入。CPM60ドルの強気設定だが広告主の予算消化に課題。Anthropicは「Claudeには広告を入れない」と対抗。日本への展開はまだだが時間の問題か。

2026年6月、対話AI「ChatGPT」に広告が表示されるしくみが、日本でも始まりました。対象は無料プランと低価格の「Go」プランで、有料のPlus・Proには広告は出ません。出稿の支援には、電通デジタル・Hakuhodo DY ONE・サイバーエージェントといった国内の大手広告会社が名を連ねています。

この記事では、「日本でいつから始まったのか」「広告を出す企業はいくら払うのか」「始まってからの広告効果はどうなのか」「回答が広告で変わってしまうのか」「広告を消せるのか」を、出す側(広告主)と使う側(利用者)の両方の目線で整理します。あわせて、競合のAnthropic(対話AI「Claude」の開発元)が「広告を入れない」と明言している点や、そもそもなぜAIに広告が入るのかも見ていきます。

【2026年8月17日追記】日本ではもう出ています。値段は半分以下になりました

この記事の公開後、話が4つ動きました。①日本での広告表示が2026年6月19日に始まり、どのプランに出るのかがはっきりしたこと、②広告主が払う料金が当初の半分以下に下がったこと、③「誰に広告が出ているのか」を外から測った初めての実証研究が公開されたこと、④Anthropic(対話AI「Claude」を開発する米国のAI企業)の無広告方針が変わっていないこと。順に整理します。

①日本での表示は2026年6月19日から。自分に広告が出るかはプランで決まります

タイトルの「いつから」には答えが出ました。Impress Watchによると、日本での広告表示は2026年6月19日に始まりました。表示されるのは無料版と ChatGPT Go の、ログイン済みの成人ユーザーだけです。Plus・Pro・Business・Enterprise・Edu には表示されません。18歳未満のアカウント、および健康・メンタルヘルス・政治といったセンシティブなトピックの会話でも表示されません。広告主はチャット履歴や個人情報にアクセスできず、受け取れるのは表示回数やクリック数といった集計値のみとされています。

プラン広告の表示条件・補足
無料版出るログイン済みの
成人ユーザーのみ
ChatGPT Go出るログイン済みの
成人ユーザーのみ
Plus出ない個人向け有料プラン
Pro出ない個人向け上位プラン
Business出ない法人向け
Enterprise出ない大企業向け
Edu出ない教育機関向け
18歳未満出ないプランを問わず
対象外

広告を見たくなければ、有料プランに移るのが確実です。逆に言えば、無料版とGoを使っている限り、広告そのものをオフにする設定は現時点で用意されていません。広告のしくみ自体を知っておきたい方は、当サイトの広告の「学習」とは何かを解説した記事もあわせてどうぞ。

出稿を支える国内3社の顔ぶれも確定しました。2026年6月18日、電通デジタル、Hakuhodo DY ONE(博報堂DYグループのデジタル広告事業を担う会社)、サイバーエージェント(インターネット広告とメディア事業を手がける会社)の3社が、国内ローンチパートナーとしてChatGPT広告のパイロット運用を始めると発表しました。アドタイも同様に報じています。電通デジタルは自社を「OpenAIと直接連携する限られた企業の1社」と表明しており、2026年2月に結んだ dentsu Japan とOpenAIの戦略的連携の延長にあたります。サイバーエージェントは、AIで広告文を予測する自社ツール「極予測TD」で広告アセットを生成し、数百から数千の会話パターンに対応するクリエイティブ運用を計画しているとしています。

世界での位置づけも見えてきました。PPC Landは2026年6月22日、日本と韓国での配信開始がOpenAIにとって初のアジア市場であり、初の非英語圏市場でもあると報じました。同じタイミングで英国では、代理店を通さず自分で出稿できるセルフサーブ型の Ads Manager が開放されています。日本の広告主にも、2026年6月28〜29日ごろに ads.openai.com のセルフサーブ(Ads Manager ベータ)が開かれ、代理店経由でなくても出稿できるようになりました。そして2026年8月11日、OpenAIは公式アップデートで英国・メキシコ・ブラジル・日本・韓国での提供開始を確認しています。米国(2月9日)、カナダ・オーストラリア・ニュージーランド(3月下旬)と合わせ、計9カ国で稼働している計算です(gHacks)。

②CPMは60ドルから25ドルへ。最低出稿額はなくなりました

この記事のタイトルにもあった「CPM60ドル」は、もう当時の数字です。「CPM」は広告が1,000回表示されるごとにかかる料金、「CPC」は1クリックごとにかかる料金を指します。PPC Landによると、CPMは2026年4月17日時点で約25ドルまで下がりました。実際に取引が成立した水準(クリアリングレート)は25〜45ドルのレンジです。

時期料金の目安最低出稿額何が変わったか
2026年2月
(パイロット開始)
CPM 約60ドル25万ドル
(20万ドルとの報道も)
米国で招待制の
テスト開始
2026年4月17日
時点
CPM 約25ドル
(実勢25〜45ドル)
5万ドル価格が半分以下に
下落
2026年5月5日CPC入札を導入
(推奨3〜5ドル)
撤廃セルフサーブを
全米に開放
2026年6月
28〜29日ごろ
同上下限なし日本の広告主にも
セルフサーブ開放

最低出稿額の下がり方も同じ方向です。パイロット当初の25万ドルが5万ドルになり、2026年5月5日のセルフサーブ全米開放で下限そのものが撤廃されました。同じ5月5日からはCPC入札が導入され、推奨入札額は3〜5ドルとされています。周辺でも動きがあり、リターゲティング広告を主力とするフランス発のネット広告企業 Criteo は、2026年6月にChatGPTキャンペーンの最低出稿額を5万ドルから1万ドルへ引き下げました。半年で「一部の大手しか買えない枠」から「試しに出してみられる枠」に変わったことになります。

ここで、書けないことも書いておきます。日本市場の平均CPM・平均CPC・平均CTRとして代理店のブログなどで流通している具体的な数値(1,000回表示で773円、1クリック86〜104円、CTR 0.74〜1.34%など)や、「日本の最低日予算は2,500円」といった記載は、一次ソースを確認できませんでした。この記事では採用しません。広告主の予算消化状況の実績データも、2026年8月17日時点では公表を確認できていません。市場規模の見立てとしては、調査会社EMARKETERがAIチャットボット内広告の2026年の収益を10億ドル未満、AI広告支出全体の約3%と予測している程度です。

③初の実証研究:低所得のシグナルを持つアカウントほど広告が出やすい

OpenAIは「広告は常に明確にラベル付けされChatGPTの回答とは分離されており、ChatGPTが提供する回答に影響を与えることはない」と説明しています(OpenAI - Our approach to advertising and expanding access)。この説明を外から検証しようとした研究が、2026年8月5日に公開されました。Emma Lurie、Ro Encarnación、Sorelle A. Friedler、Danaé Metaxa の4氏によるarXiv:2608.05008「The Beginning of ChatGPT Ads」です。

手法はこうです。人種3水準×所得3分位の3×3の組み合わせで91の疑似アカウント(研究のために作った、実在の人物ではない調査用アカウント)を用意し、居住用プロキシ(一般家庭の回線を経由させて接続元を見せかける仕組み)を使ってZIPコード(米国の郵便番号)を詐称します。そこへ335種類のプロンプトを毎日投入し、3,602件のインプレッション、191の広告主を収集しました。

分かったことを並べます。まず、アカウントを作ってから初回の広告が出るまでに約14日かかりました。いったん露出が始まると、広告が出たアカウントの中央値でプロンプトの24%に広告が付きました。そして最も議論を呼ぶ点として、低所得のシグナルを持つアカウントほど有意に広告が出やすいという結果が示されています(所得1,000ドル増あたりオッズ比0.98、p=0.044)。「オッズ比0.98」は、所得が1,000ドル上がるごとに広告が出る見込みが2%ずつ下がる関係、という意味です。人種による有意差は検出されていませんが、これは検出力が足りなかった可能性があると論文自身が述べています。

広告主の内訳では、小売業と情報業で全インプレッションの57%を占めました。上位の広告主は Target(米国の大手総合小売)、Top10.com(商品やサービスの比較サイト)、Preply(オンライン語学レッスンの仲介サービス)、Advance Auto Parts(米国の自動車部品小売)です。プロンプトの種類でみると、商品推薦と健康・フィットネス系で広告率が最も高く、およそ14〜19%でした。一方で、OpenAIが除外を宣言した領域(健康状態・メンタルヘルス・政治)では広告配信がほぼゼロで、除外方針は概ね守られていたと報告されています。

ただし、この研究の限界は正確に押さえてください。この論文は「広告がChatGPTのオーガニックな回答本文に影響するか」を検証していません。検証したのは「誰に、どんな広告が、どれだけ出たか」であり、広告は回答テキストと明確に分離されていた、と記述するにとどまります。つまり、この記事の見出しにもある「回答は広告で変わるのか」という問いに対して、直接答えた査読研究や報道は、2026年8月17日時点でまだ確認されていません。分かったのは配信の偏りであって、回答の中立性ではない、という区別が要ります。AIの回答が利用者に引きずられる話については、ChatGPTが利用者に同調しがちだとStanfordが実証した話もあわせてどうぞ。

④Anthropicの無広告方針は続いています

Anthropicは2026年2月4日の「Claude is a space to think」で、「Claudeは広告なしのままです。ユーザーがClaudeとの会話の隣に『スポンサー』リンクを目にすることはありません」「Claudeの応答が広告主に影響されたり、ユーザーが求めていない第三者のプロダクトプレースメントを含むことはありません」と表明しました。収益源はエンタープライズ契約と有料サブスクリプションだとしています。2026年8月17日時点で、この方針の変更や撤回は確認されていません。

ひとつ添えておくと、同じ文章には「このアプローチを見直す必要が生じた場合は、その理由を透明に説明します」とも書かれています。将来の方針転換の余地を残した書き方であり、「未来永劫やらない」という約束とは違います。ここを読み違えないほうがよいでしょう。

ChatGPTの広告は日本でいつから始まったのか

日本での展開は2026年6月に動き出しました。ITmediaなどの報道によると、電通デジタル・Hakuhodo DY ONE・サイバーエージェントの3社が、OpenAIと直接連携する国内のローンチ/研究パートナーとして、2026年6月18日に広告のパイロット運用(試験運用)への参画を発表し、6月19日から国内での試験的な広告表示が始まりました。日本経済新聞も、ChatGPT内の広告表示を電通や博報堂系が仲介すると報じています。

広告が表示されるのは、お金を払っていない無料プランと、低価格の「Go」プランの利用者です。月額を払っているPlusやProのプランには広告は表示されません。「無料で使う代わりに広告を見る」という、テレビやWebサービスでおなじみの形が、対話AIにも入ってきたかたちです。

世界全体では、OpenAIは2026年2月にアメリカで広告のテストを開始していました。OpenAIの告知CNBCの報道のとおり、まず米国で試し、5月には日本を含む複数の国へ広げると予告していました。今回の日本での開始は、その予告どおりの拡大にあたります。

広告はどこに、どんな形で表示されるのか

広告は、ChatGPTとやり取りする画面の中に表示されます。OpenAIは、広告をAIの回答とははっきり区別して見せるとしており、スポンサー(広告主)であることを示す表示を添えて、通常の回答と視覚的に分かるようにすると説明しています。会話の文脈に関連した広告が出る想定ですが、バナーの正確な位置や大きさといった細部は、現時点では公式に詳しく示されていません。

米国で実際に表示され始めた広告については、Search Engine Landが「思っていたより目立つ(積極的な)出方だ」と報じるなど、見え方をめぐる議論も出ています。日本での具体的な表示のされ方は、試験運用が進むなかで固まっていくとみられます。

誰が広告を出せて、費用はいくらかかるのか

ここからは広告を出す企業(広告主)の目線です。ChatGPTの広告は、当初は限られた大手だけが出せる、かなり高額なものから始まりました。そこから半年で条件はかなり緩みました。時期ごとの推移は冒頭の追記にまとめたので、ここでは2026年8月時点の条件を整理します。

項目2026年8月時点の内容補足
課金方式CPM(1,000回表示)と
CPC(1クリック)
CPCは2026年
5月5日に導入
CPMの目安約25ドル
(実勢25〜45ドル)
2026年4月17日
時点の報道
CPCの目安推奨入札 3〜5ドル入札制
最低出稿額なし2026年5月5日に
下限を撤廃
出稿経路代理店経由/
セルフサーブ
日本は2026年
6月下旬から

「CPM」は1,000回表示されるごとの料金、「CPC」は1クリックごとの料金です。Adweekの報道によると、2026年2月の開始当初はCPMが約60ドルで、最低出稿額も数十万ドル規模という、ごく一部の大手向けの条件でした。広告代理大手のOmnicomやWPP、そして電通(Dentsu)が、いち早くブランドを揃えたと報じられています。その後、CPMは4月時点で約25ドルまで下がり、5月5日にはクリック課金(1クリック3〜5ドルの推奨入札)が加わって最低出稿額の下限が撤廃されました。自分で出稿できる管理ツール(Ads Manager)も同時に全米へ開放され、当初の「大手専用」からは明確に裾野が広がっています。

日本では、前述の電通デジタル・Hakuhodo DY ONE・サイバーエージェントが出稿の窓口・支援役になります。広告のしくみ自体に関心がある方は、当サイトの広告の「学習」とは何かを解説した記事もあわせてどうぞ。なお金額はいずれも報道ベースの目安で、為替や条件で変わります。

開始からの広告効果はどうだったのか

広告主がいちばん気にするのは「効果が出るのか」です。2026年2月の開始から数か月の評価は、「悪くはないが、評価しづらい」というのが正直なところです。クリック率(表示に対してクリックされた割合)は、業種によって0.8〜2.3%程度と、通常のバナー広告より高いという報道がある一方で、ある初期の事例では0.91%にとどまり、これはGoogle検索広告のおよそ7分の1だという報告もあります。見方によって評価が分かれている状態です。

評価しづらい理由は、効果を測るしくみがまだ未成熟なためです。Campaignは「まだ手探りで、初期の成果は物足りない」と報じ、出稿管理ツールの不具合でキャンペーンのデータが見られず、費用対効果の計算が難しかった時期もあったとされます。業界共通の比較基準(ベンチマーク)も公開されておらず、自社の結果が良いのか悪いのか比べにくいのが現状です。

一方で、OpenAIにとっての収益面は順調と報じられています。CNBCによると、広告事業は開始から2か月未満で年換算売上(ARR)1億ドルに到達したとされます。広告主側の手応えはまだら模様でも、利用者数の多いChatGPTという「場所」自体の集客力は大きい、というのが現時点の構図です。

利用者の疑問:回答は広告で変わるのか、会話の中身は使われるのか

ここからは使う側の目線です。多くの人がいちばん心配するのは、「広告を出した企業に有利なように、AIの回答そのものがゆがめられるのではないか」という点でしょう。これについてOpenAIは、広告は回答の内容には影響させないと説明しています。広告は回答とは別の枠として、スポンサー表示つきで区別して見せる、という建て付けです。

会話の中身の扱いについては、丁寧に見る必要があります。報道によれば、OpenAIは会話内容・チャット履歴・メモリ・個人情報を広告主に渡すことはないとしています。その一方で、どの広告を出すかを決めるために、利用者の会話内容や履歴、質問の数といった情報を「広告配信側で」利用するとも説明されています。つまり「広告主に中身を売る」のではなく、「OpenAIの中で広告の出し分けに使う」という整理です。気になる場合は、設定でメモリやデータの利用範囲を見直しておくと安心です。AIに何でも相談することのリスクについては、ChatGPTが利用者に同調しがちだとStanfordが実証した話も参考になります。

ChatGPTの広告を消す・減らす方法はあるのか

広告を見たくない場合の最も確実な方法は、有料のPlusまたはProプランを使うことです。今回のしくみでは、広告が表示されるのは無料プランと「Go」プランに限られ、PlusやProには広告が出ないとされています。「広告を見ないために月額を払う」か、「無料で使う代わりに広告を受け入れる」かの選択になります。

無料・Goのまま使う場合でも、表示される広告の精度(自分への出し分け)は、メモリや会話履歴の設定によって変わりうると考えられます。プライバシーが気になる方は、設定からメモリの利用や学習へのデータ利用を見直すとよいでしょう。試験運用の段階のため、今後、広告の出方や調整の選択肢は変わっていく可能性があります。

競合はどう動くか:Anthropicは「Claudeに広告を入れない」と明言

対話AIへの広告導入は、各社で方針が割れています。なかでも、ChatGPTの最大のライバルである対話AI「Claude」を開発するAnthropicは、「Claudeには広告を入れない」という立場を明確にしています。両社の路線の違いは、利用者がどのAIを選ぶかにも関わってきます。

この対立を象徴したのが、Anthropicが公開したClaudeの広告動画です。「腹筋を割るには?」と問いかけるこの動画に対し、OpenAIのサム・アルトマンCEOが反応したことがTechCrunchに報じられ、広告をめぐる両社の温度差が話題になりました。

Anthropicが公開したClaudeの広告動画「Can I get a six pack quickly?」

筆者の見解です。「広告を入れる/入れない」は、単なる収益の話にとどまらず、それぞれのAIが利用者との信頼をどう築くかという姿勢の表明でもあります。広告で無料利用者の裾野を広げたいOpenAIと、広告のない体験を売りにしたいAnthropic。どちらが正解かは利用者の評価で決まりますが、「無料の対話AIは広告で支えられる」時代に入ったことは、もう後戻りしないでしょう。

なぜAIに広告が入るのか、これからどうなるのか

そもそも、なぜOpenAIは広告に踏み切ったのでしょうか。背景には、AIの開発と運営にかかる莫大なコストがあります。最新のAIは、学習にも、利用者の問い合わせに答える計算にも巨額の費用がかかり、無料利用者が増えるほど赤字も膨らみます。ここからは筆者の見解です。有料会員だけでは費用をまかないきれないなかで、広告は「無料利用者を抱えながら収益化する」ための現実的な一手になっています。

OpenAIの台所事情は、当サイトでも繰り返し取り上げてきました。採算の合わないサービスを畳んだ動画生成Soraの終了と巨額赤字の話や、上場(IPO)をめぐる社内の対立を見れば、広告という収益源を急いで育てたい事情が見えてきます。今後は、出稿のハードルがさらに下がって中小の広告主にも開かれ、効果測定のしくみが整っていくと予想されます。一方で、回答の中立性や会話データの扱いをめぐる議論は、これから本格化していくでしょう。

よくある質問(FAQ)

ChatGPTの広告は日本でいつから始まりましたか?

2026年6月です。電通デジタル・Hakuhodo DY ONE・サイバーエージェントが6月18日に国内パイロットへの参画を発表し、6月19日から国内での試験的な広告表示が始まりました。世界では米国で2026年2月にテストが始まっています。

有料プランでも広告は出ますか?

いいえ。広告が表示されるのは無料プランと低価格の「Go」プランです。月額のPlus・Proには広告は表示されないとされています。広告を避けたい場合は有料プランが確実です。

広告でAIの回答内容は変わってしまいますか?

OpenAIは、広告は回答の内容には影響させず、回答とは区別してスポンサー表示つきで見せると説明しています。会話内容や履歴、個人情報を広告主に渡すこともないとしています。一方で、どの広告を出すかの判断には会話などの情報が使われるとされ、この点の議論は続いています。なお、この「回答本文が広告で変わるか」を直接検証した査読研究や報道は、2026年8月17日時点で確認されていません。

広告を出すにはいくらかかりますか?

報道ベースの目安では、2026年2月の開始当初は1,000回表示あたり約60ドル・最低出稿25万ドル(20万ドルとの報道も)でしたが、4月時点でCPMは約25ドルまで下落し、5月5日にクリック課金(推奨入札3〜5ドル)の導入と最低出稿額の撤廃が行われました。日本では2026年6月下旬から自分で出稿できるようになったほか、電通デジタル・Hakuhodo DY ONE・サイバーエージェントが出稿を支援します。

広告が出やすい人と出にくい人がいるのですか?

2026年8月5日に公開された研究(arXiv:2608.05008)は、91の調査用アカウントで3,602件の広告表示を集め、低所得のシグナルを持つアカウントほど広告が出やすい傾向を報告しています(所得1,000ドル増あたりオッズ比0.98、p=0.044)。人種による有意差は検出されていません。米国での観測にもとづく結果で、日本の配信について同様の検証は確認されていません。

まとめ

2026年6月19日、ChatGPTの広告が日本でも始まりました。対象は無料版と「Go」のログイン済み成人ユーザーで、Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduには出ません。電通デジタル・Hakuhodo DY ONE・サイバーエージェントが出稿を支援し、6月下旬からは代理店を通さないセルフサーブでも出稿できます。広告主の費用は、当初の「1,000回表示で約60ドル・最低25万ドル」から、CPM約25ドル・最低出稿額なしまで下がりました。

効果の評価はまだ定まらず、計測のしくみも発展途上ですが、OpenAIの広告売上自体は急成長しています。利用者にとっては、回答そのものは広告で変えないとされる一方、会話データの扱いは引き続き注視したい点です。2026年8月には初の実証研究が出て、低所得のシグナルを持つアカウントほど広告が出やすいという配信の偏りが示されました。ただし「回答本文が広告で変わるか」は、その研究でも検証されていません。広告を見たくなければ有料プランという選択肢があります。Anthropicが「Claudeには広告を入れない」と明言するなか、無料の対話AIをどう支えるかという問いは、これから各社の個性が出るところになります。

更新履歴

  • 2026年8月17日 ― 冒頭に追記セクションを新設。日本での表示開始(2026年6月19日)とプラン別の表示有無の早見表、CPMの60ドルから25ドルへの下落と最低出稿額の撤廃、初の実証研究(arXiv:2608.05008)、Anthropicの無広告方針の継続を追加。出稿費用の表を2026年8月時点の条件に差し替え、クリック課金の導入時期を「4月」から「5月5日」に、開始時の最低出稿額を「約20万ドル」から「25万ドル(20万ドルとの報道も)」に訂正。FAQに広告の出やすさに関する項目を追加
  • 2026年6月19日 ― 日本でのパイロット開始(電通デジタル・Hakuhodo DY ONE・サイバーエージェント参画、無料/Go対象)を反映し、出稿費用・広告効果・回答への影響・消す方法を軸に全面改稿
  • 初版 ― 米国での広告テスト開始(CPM60ドル)とAnthropicの方針を中心に公開

参照元

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Backend Engineer / AWS / Django / Go