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WordPress本体に乗っ取りの脆弱性 CVE-2026-60137ほか、最新版へ更新を

世界の約4割のサイトが使うWordPressの本体に、データベースを不正に操作できる脆弱性が2件見つかりました。CVE-2026-60137とCVE-2026-63030で、組み合わせるとログイン不要でサイトを乗っ取られる恐れがあります。修正版6.8.6・6.9.5・7.0.2が公開され、自動更新も強制適用済みです。今の版が対処済みか確認する方法を解説します。

ニュース2026年7月18日公開最終更新 2026年8月19日
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この記事のポイント

世界の約4割のサイトが使うWordPressの本体に、データベースを不正に操作できる脆弱性が2件見つかりました。CVE-2026-60137とCVE-2026-63030で、組み合わせるとログイン不要でサイトを乗っ取られる恐れがあります。修正版6.8.6・6.9.5・7.0.2が公開され、自動更新も強制適用済みです。今の版が対処済みか確認する方法を解説します。

【続報】2026年8月19日 ― 是正期限は2件とも経過。ただし「7.0.2で止めている」と今度は別の穴に当たる

米政府が求めた是正期限は2件とも過ぎました(CVE-2026-63030が7月24日、CVE-2026-60137が8月4日)。2026年8月18日版のリストを確認したところ、両方のエントリは登録時のまま据え置かれており、期限の延長も内容の変更もありません。「ランサムウェア悪用」欄も2件とも「不明(Unknown)」のままです。攻撃者の集団名や帰属の公表も、いまだにありません。

そのあいだに動いたのは、WordPress本体のほうでした。この2件を直した7.0.2のあと、セキュリティ更新がさらに2回出ています。8月6日の7.0.3で11件、8月12日の7.0.4でさらに1件。どちらも今回の2件とは別系統の欠陥で、wp2shellの追加修正ではありません。

ここが今回いちばん大事な点です。7.0.3で直ったCVE-2026-64638はログイン画面の欠陥で、ログインしていない相手からでも成立し、深刻度は「高」と評価されています。つまり「7.0.2に上げたから安心」と手を止めていると、今度はこちらに当たります。この記事の2件については6.8.6・6.9.5・7.0.2以降で対処済み、という案内は変わりません。ただし2026年8月19日時点の最新版は7.0.4(旧系統は6.9.7と6.8.8)で、上げるならそこまで一気に進めてください。

攻撃の規模も見えてきました。国内のセキュリティ企業サイバーセキュリティクラウドは、修正版公開からの9日間(7月18〜26日)で累計1,950,165件の攻撃通信を検知したと8月4日に公表しています(ScanNetSecurityが8月14日に報道)。国別では米国が30.9%で最多、日本は9.4%で3番目、国内からも984個のIPアドレスが攻撃側に回っていました。修正版が出た当日、問題のエンドポイント宛の通信は前日比277倍に跳ね上がっています。

実際に侵入された現場の記録も出ました。米国のホスティング事業者InMotion Hostingは、顧客2件の被害を調査した結果として、侵入から不正なプラグインが有効化されるまで24〜28秒、ひとつのアカウントで不正な管理者が38件作られ、居座るための仕掛けが9層に分けて仕込まれていたと報告しています。しかも7月20日に駆除した先から、7月26日に再び入られています。更新して終わりにせず、覚えのない管理者アカウントが増えていないか、通信記録に wp2shell という文字列が残っていないかまで見てください。

国内のレンタルサーバーでは、エックスサーバーが8月6日に緊急の通信遮断を解除したと告知しています。ただし脆弱なバージョンのまま運用しているドメインについては遮断を続けるとしており、更新していないサイトはサーバー側で機能を止められたままになっている可能性があります。

最後に、危険度の数字について補足します。この2件は点数を付けた組織が2つあり、値が食い違っています。発見元のWPScanはCVE-2026-60137を5.9・CVE-2026-63030を9.8と評価し、米CISA側はそれぞれ9.1・7.5と評価しました。本記事の表は米CISA側の数字を採っています。米NVD自身はどちらにも独自の点数を付けていません。報道で見かける「9.8」は、WPScanがCVE-2026-63030に付けた値です。CVE-2026-60137に9.8と書いてある記事は取り違えています。

そして、実際に攻撃される確率の予測値(EPSS)で見ると順番は逆になります。2026年8月18日時点で、CVE-2026-63030が0.956(全CVEの上位0.2%以内)、CVE-2026-60137が0.731。60137は8月8日にわずかに下がって以降は横ばいです。乗っ取りまでの連鎖の入り口になるのは63030側で、米政府の是正期限もこちらのほうが11日早く設定されていました。点数の大小だけで優先順位を決めないほうがよい、という一例です。なお日本国内では、IPAの注意喚起が7月22日から更新されておらず、JPCERT/CCも週報での言及にとどまり、注意喚起への格上げはありません。

世界のウェブサイトのおよそ4割が使うWordPress(ワードプレス)の本体(コア)に、サイトの乗っ取りにつながりかねない深刻な欠陥が2件見つかりました。CVE-2026-60137CVE-2026-63030で、この2つが組み合わさると、ログインしていない外部の攻撃者がデータベースを不正に操作し、最終的にサーバー上で任意のプログラムを実行できる恐れがあります。WordPressを動かす仕組みそのものの欠陥で、特定のプラグイン(拡張機能)だけの問題ではありません。

開発元は2026年7月17日、修正版のWordPress 7.0.2・6.9.5・6.8.6を同時に公開しました。あわせて、WordPress.orgの運営チームが、対象バージョンのサイトに対して自動更新を強制的に適用する措置を取りました。自動更新が有効なサイトの多くは、すでに修正版へ上がっているはずです。ただし自動更新を切っているサイトや、独自に管理しているサイトは手動での更新が必要です。何が起きたのか、どのくらい自分に関係するのかを順に説明します。

【続報】2026年7月24日 ― 悪用が数万件規模に拡大、IPAも注意喚起。米政府の是正期限が本日到来

攻撃はさらに広がっています。セキュリティ企業watchTowrは、自社の観測網で数万件規模の悪用の試みを確認し、複数の攻撃者によって100を超える不正な管理者アカウントが作られたと報告しました。少なくとも1件では、遠隔操作用の不正プログラム(RAT)を仕込もうとする試みも確認されています。悪用の勢いは衰えておらず、別のセキュリティ企業の観測でも日本時間7月24日未明の時点まで攻撃の通信が続いていることが記録されています。クラウド分野のWizは、WordPressを使う組織のおよそ6割が当初は未修正のまま該当し、4分の1はその状態のサーバーをインターネットに公開していたと分析しています。

日本国内でも動きがありました。IPA(情報処理推進機構)は2026年7月22日、この2件(CVE-2026-60137・CVE-2026-63030)について注意喚起を公開し、6.8.6/6.9.5/7.0.2以降への速やかな更新を呼びかけました。レンタルサーバー大手のエックスサーバーも7月22日、サーバー側での対策と利用者への注意喚起を告知しています。自分でWordPressを管理していない場合でも、契約先のレンタルサーバーからの案内を一度確認しておくと安心です。

米政府機関CISAが求めた是正期限のうち、危険度の高いCVE-2026-63030の分は本日2026年7月24日が期限です(CVE-2026-60137は8月4日)。民間サイトも同じ緊急度で、まだ更新していないなら今すぐ済ませてください。すでに攻撃を受けていないか気になる場合は、身に覚えのない管理者アカウントが増えていないか、投稿やテーマファイルが書き換えられていないかを重点的に点検してください(100を超えるアカウントが不正に作られた事実からも、この確認は特に重要です)。なお、米政府リストの「ランサムウェア悪用」欄は本記事更新時点でも「不明(Unknown)」のままで、特定の身代金要求型攻撃への使用は確認されていません。攻撃中の脆弱性の最新状況はCISA KEV一覧(日本語版)でも追えます。

【続報】2026年7月21日 ― 米CISAが「攻撃中の脆弱性」に登録、実際の悪用も確認

状況がさらに一段進みました。米CISA(サイバーセキュリティ・インフラ庁)は2026年7月21日、今回の2件(CVE-2026-60137・CVE-2026-63030)を「実際に攻撃されている脆弱性リスト(KEV)」に追加しました。KEVは米政府機関に期限付きの対処を義務づける公式リストで、ここに載るのは「実際の攻撃で使われていることが確認された」ことを意味します。7月18日以降に各社が報告していた「悪用の試み」が、実被害を伴う攻撃として裏づけられた形です。これまでKEVに載ったWordPress関連はいずれもプラグインの欠陥で、本体そのものの脆弱性が登録されるのは異例だと指摘されています。CISAは米政府機関に対し、CVE-2026-63030を7月24日まで、CVE-2026-60137を8月4日までに是正するよう義務づけました(民間サイトもこの期限を緊急対応の目安にできます)。なお同リストの「ランサムウェア悪用」欄は本記事更新時点で「不明(Unknown)」で、特定のランサム集団による利用は明示されていません。

連鎖攻撃「wp2shell」はログイン不要・プラグイン不要・設定変更不要でそのまま成立するため、古いバージョンのまま公開されているサイトは特に危険です。まだ更新していないサイトは、6.8.6/6.9.5/7.0.2以降への更新を最優先で済ませてください。すでに侵害されていないか気になる場合は、身に覚えのない管理者アカウントの追加、投稿やテーマファイルの改ざん、不審な外部通信がないかもあわせて点検しておくと安全です。攻撃中の脆弱性の最新状況はCISA KEV一覧(日本語版)でも追えます。

【続報】2026年7月21日 ― 実証コードが公開され、悪用の試みも観測

初報(7月18日)以降、状況が動きました。今回の連鎖攻撃には発見元のSearchlight Cyber(Assetnote)によって「wp2shell」という通称が付き、攻撃を再現する実証コード(PoC)が7月18日以降GitHubで公開されました。これに伴い、Patchstack・WatchTowr・Hexastrikeなどが実際の攻撃・スキャンの試み(in-the-wild)を報告しています。ただし本記事更新時点では「大規模な乗っ取りキャンペーン」と断定された発表はなく、大量スキャンから侵害への移行を各社が警戒している段階です。これを受けて米CISAは同7月21日、両CVEを「攻撃中の脆弱性リスト(KEV)」に追加しました(上の続報を参照)。

検証などの都合ですぐに更新できない場合は、つなぎの措置として、攻撃の入口である一括処理窓口 /wp-json/batch/v1 への匿名アクセスを、前段のWebサーバーやWAF(不正な通信を遮断する仕組み)で一時的に遮断する方法がHelp Net Securityなどで案内されています。ただしこの窓口を使う一部の連携が止まる可能性があるため、あくまで応急策です。本質的な対処は6.8.6/6.9.5/7.0.2以降への更新で、この点は初報から変わりません。

なぜ「本体の欠陥」は珍しく、重いのか

WordPressの脆弱性の多くは、後から追加する「プラグイン」や「テーマ」(デザイン部品)で見つかります。使っていなければ関係しません。ところが今回は、WordPressを動かす土台そのもの、つまりほぼすべてのWordPressサイトが共通して持っている部分に欠陥が見つかりました。本体の欠陥は数が少なく、その分ニュース性も影響範囲も大きくなります。

今回の2件は、どちらも「SQLインジェクション」と呼ばれる種類の欠陥です。SQLインジェクションとは、サイトが裏で使っているデータベースへの命令文(SQL)に、攻撃者が細工した文字列を紛れ込ませ、本来許されない操作をさせる攻撃です。会員情報や記事、パスワードの断片などが保存されたデータベースを、外部から不正に読み書きされる恐れがあります。

1件目のCVE-2026-60137(危険度9.1)は、記事を検索する内部機能(WP_Query)で「特定の投稿者を除く」という条件を指定する部分(author__not_in)の入力チェックが甘く、そこに不正な命令を差し込めるというものです。2件目のCVE-2026-63030は、複数の操作をまとめて処理する窓口(REST APIの一括処理エンドポイント)で、どの処理を呼んだかを取り違えさせられる欠陥です。単独では地味ですが、1件目と組み合わせるとログインなしでSQLインジェクションを成立させ、そこからサーバー上でのプログラム実行(乗っ取り)にまで到達しうると説明されています。

誰が、何のために狙うのか

この欠陥を狙うのは、古いバージョンのまま放置されたWordPressサイトを、機械的に大量に探し回る攻撃者です。WordPressは世界中で使われているため、攻撃者は「まだ更新していないサイト」をまとめて見つけ、同じ手口で次々と試す動きに出やすいのが実情です。特別に狙われる有名サイトだけの話ではありません。

攻撃者はこの2つの穴をつないで、ログインもせずにサイトのデータベースを不正に操作し、最終的にはサーバー上で好きなプログラムを動かそうとします。乗っ取りに成功すれば、サイトの改ざん、閲覧者を偽サイトへ飛ばす仕掛けの埋め込み、会員情報や注文データの抜き取り、別の攻撃の踏み台化などにつながります。

被害はサイトの運営者だけにとどまりません。乗っ取られたサイトを訪れた一般の閲覧者が、気づかないうちに不正なプログラムを踏まされたり、入力した個人情報を盗まれたりする恐れもあります。企業サイトや通販サイトであれば、顧客への影響と信用の低下に直結します。だからこそ、次に示すバージョン確認と更新を早めに済ませておく必要があります。WordPressのプラグイン側でも乗っ取りにつながる脆弱性は相次いでおり、あわせて人気プラグインの脆弱性をまとめた記事も確認しておくと安心です。

見つかった2件の内訳

CVE番号内容危険度対象バージョン
CVE-2026-60137投稿検索機能の入力チェック不備による
SQLインジェクション
9.1(緊急)6.8〜7.0系
(6.8.6/6.9.5/7.0.2で修正)
CVE-2026-63030一括処理窓口の取り違えを悪用し
上記と連鎖してRCEへ
7.5(高)6.9〜7.0系
(6.9.5/7.0.2で修正)

CVE-2026-60137(CVSS 9.1): 投稿検索の「除外条件」から命令を差し込める

WordPressが記事を絞り込むときに使う内部機能(WP_Query)には、「この投稿者は除く」と指定する項目(author__not_in)があります。この項目に渡された値の点検が不十分で、プラグインやテーマがそこに外部からの入力をそのまま渡していると、攻撃者が細工した命令をデータベースに実行させられます。開発元は「facilitated(条件がそろえば成立する)SQLインジェクション」と表現しており、報告したのはTF1T・dtro・haongoの各氏です。単体では「プラグインやテーマ側が不用意に入力を渡している」ことが前提になりますが、危険度は9.1と高く評価されています。

CVE-2026-63030(CVSS 7.5): 一括処理の取り違えで、認証なしの入り口にしてしまう

WordPressには、複数の操作をまとめて受け付ける窓口(REST APIの一括処理エンドポイント)があります。ここに、どの処理を呼び出したのかを取り違えさせられる欠陥がありました。これ単体では情報を書き換えるような派手さはありませんが、前述のCVE-2026-60137と組み合わせると、本来はログインが要るはずの経路を迂回して、認証なしでSQLインジェクションを成立させ、そこからサーバー上でのプログラム実行(RCE)に至りうると説明されています。報告したのは、セキュリティ企業Assetnote(Searchlight Cyber)のAdam Kues氏です。2つの穴が別々に見えても、つなぐと一気に危険度が上がる典型例です。

自分のサイトは影響を受けるのか(早見表)

影響するかどうかは、いま動かしているWordPress本体のバージョンで決まります。下の表で確認してください。バージョンは管理画面の「ダッシュボード」→「更新」や、画面右下の表示で確認できます。

いまのバージョン影響更新先
7.0.0〜7.0.12件とも対象7.0.2
6.9.0〜6.9.42件とも対象6.9.5
6.8.0〜6.8.560137が対象6.8.6
6.8より前今回の対象外
(別の古い欠陥に注意)
サポート版へ更新推奨
6.8.6/6.9.5/
7.0.2以降
今回の2件は
対処済み
この2件は対応不要。
ただし8月に別の修正が
2回出ているため
7.0.4/6.9.7/6.8.8推奨

WordPressは初期設定で、小さな更新(マイナー更新)を自動で当てるようになっています。今回は開発元が対象バージョンへ自動更新を強制的に適用したため、自動更新を切っていなければ、すでに修正版へ上がっている可能性が高いです。とはいえ、レンタルサーバーの設定や独自の運用で自動更新を止めているケースもあるため、思い込みで済ませず実際のバージョンを確認するのが確実です。

いま何をすればいいのか

まず、管理画面でWordPress本体のバージョンを確認します。6.8.6・6.9.5・7.0.2のいずれか以降になっていれば、今回の2件は対処済みです。それより古ければ、管理画面の「更新」から最新版へ上げてください。多くのレンタルサーバーでは管理画面のボタン一つで更新できます。

自動更新を切っている場合は、この機会に有効に戻しておくことをおすすめします。WordPress本体の欠陥は数こそ少ないものの、見つかると世界中のサイトが一斉に狙われます。更新の取りこぼしを防ぐには、本体のマイナー更新の自動適用を有効にしておくのが最も確実です。プラグインやテーマも古いまま放置しないよう、あわせて7月に相次いだプラグインの脆弱性まとめも見直しておくとよいでしょう。

今回の2件は、7月18日以降に実証コード(PoC)が公開されて悪用の試みが観測され、7月21日には米政府機関CISAが「実際に攻撃されている脆弱性リスト(KEV)」に登録しました(詳しくは冒頭の続報を参照)。KEV入りは、実際の攻撃で使われていることが確認されたという意味です。修正版の公開後は差分から手口が推測されやすく、WordPressは世界中のサイトが一斉に狙われる代表格です。攻撃の広がりは、攻撃中の脆弱性を追う一覧(日本語版)でも確認できます。

よくある質問(FAQ)

Q. 自動更新を有効にしていれば、もう安全ですか?

その可能性が高いです。開発元が対象バージョンへ自動更新を強制適用したため、自動更新が有効なサイトの多くはすでに修正版へ上がっています。ただしレンタルサーバーの設定などで自動更新が止まっている場合もあるので、管理画面で実際のバージョン(6.8.6/6.9.5/7.0.2以降か)を確認してください。

Q. どのくらい危険なのですか?

2件のうちCVE-2026-60137は危険度9.1、CVE-2026-63030は7.5です(いずれも米CISAの評価。発見元のWPScanは順に5.9・9.8としており、組織によって数字が食い違っています)。単体では条件がそろわないと成立しませんが、2つを組み合わせると、ログイン不要でデータベースを不正操作し、最終的にサーバー上でのプログラム実行(サイト乗っ取り)に至りうると説明されています。実際に攻撃される確率の予測値で見るとCVE-2026-63030のほうが高いため、数字の大小だけで軽く見ないでください(冒頭の8月19日の続報を参照)。WordPress本体の欠陥のため、影響を受けうるサイトの数は非常に多いのが特徴です。

Q. プラグインは関係ありますか?

今回の欠陥はWordPress本体側にありますが、CVE-2026-60137は「プラグインやテーマが特定の項目に外部からの入力を渡している」場合に悪用されやすくなります。いずれにせよ本体を修正版へ更新すれば対処できます。プラグイン側にも別の脆弱性が相次いでいるため、プラグイン・テーマも最新に保つことをおすすめします。

Q. すでに攻撃に使われていますか?

はい。7月18日以降に実証コード(PoC)が公開されて悪用の試みが観測され、7月21日には米CISAが「実際に攻撃されている脆弱性リスト(KEV)」へ登録しました。KEV登録は、実際の攻撃で悪用されていることが確認されたという意味です。まだ更新していないサイトは、直ちに6.8.6/6.9.5/7.0.2以降へ更新してください。

まとめ

世界の約4割のサイトが使うWordPressの本体に、データベースを不正操作できるSQLインジェクションが2件見つかりました。CVE-2026-60137(9.1)とCVE-2026-63030(7.5)で、この2つを組み合わせると、ログイン不要でサイトを乗っ取られる恐れがあります。プラグインではなく本体側の欠陥のため、影響を受けうるサイトは非常に多いのが特徴です。

救いは、修正版6.8.6・6.9.5・7.0.2が7月17日に公開され、開発元が自動更新まで強制適用したことです。自動更新が有効なら多くはすでに対処済みですが、思い込まず、管理画面で今のバージョンを必ず確認してください。公開後はPoCが出回って悪用の試みが観測され、7月21日には米CISAの「攻撃中の脆弱性リスト(KEV)」にも登録されました。WordPress本体の欠陥は世界中のサイトが一斉に狙われやすいため、更新は今すぐ済ませておくのが安全です。

参照元

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堀川 慎

Backend Engineer / AWS / Django / Go